ショパンコンクール2025・第3次予選(Stage III)は2025年10月13〜16日(ワルシャワ)に実施され、公式ライブはフレデリック・ショパン研究所のYouTubeチャンネル等で配信されます。
第3次予選はソナタやマズルカなど広範な作品解釈が問われる重要ステージ。
この記事では演奏順・各参加者の課題曲(公式プログラム)と、ワルシャワ現地時間→日本時間(JST)への変換、YouTube配信の視聴方法と観戦ポイントをまとめました。
試聴準備に便利な時間表も掲載しています。
ショパンコンクール2025年の概要
ショパンコンクールとは?
ショパンコンクール(International Fryderyk Chopin Piano Competition)は、5年ごとにワルシャワで行われるピアノコンクールで、ショパン作品のみを対象とする世界的に権威ある大会です。出場者は各ステージでショパンの作品群から多様なプログラムを演奏し、技術だけでなく解釈・様式理解が厳しく評価されます。
2025年の日程と開催地
19th Competition はメインステージが2025年10月2日〜23日に開催され、Stage III(第3次予選)は主に10月13〜16日に予定されています。公式の Stage III スケジュールと詳細プログラムは運営サイトで公開されています。
前回の結果と注目ピアニスト
前回(2021年)の優勝者はカナダのブルース・リウ氏。2025年大会では日本から桑原志織、進藤実優、そして牛田智大(うしだともはる/25歳)といった注目ピアニストが第3次予選に進出しています。繊細で透明感ある音色と構築的な表現力が評価されている若手たちに期待が集まっています。
3次予選の重要性
3次予選の役割と選考基準
第3次予選は予選(第1・第2次)とファイナルの中間にあたり、より大曲(ソナタ、複数のマズルカ、ポロネーズ等)の通奏が要求されます。特に“マズルカ全集からの選択”やソナタの解釈が審査で重視されます。
過去の3次予選のトレンド
近年はマズルカの民俗的リズムと独自のフレージングを示せる演奏が審査で好影響を与えており、ソナタの構築力も大きな得点源になっています。
注目の課題曲と演奏者
公式PDFによると、参加者はマズルカ(指定op.群から選択)やソナタ(例:Op.35、Op.58)、前奏曲・ワルツ等を組み合わせたプログラムを演奏しています。
2025年3次予選の演奏順
演奏順とセッションの詳細(ワルシャワ現地時刻→日本時間)
各セッションは現地時間で朝10:00/夕方17:00開始。日本との時差は+7時間(CEST → JST)です。つまり、朝セッションは日本時間17:00開始、夕セッションは翌日0:00開始となります。
日付(現地) | セッション | 現地時刻 | 日本時間 | 主な出演者 |
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14 Oct 2025 | Morning | 10:00 | 17:00 JST | Gao Yang / Guo Eric / David Khrikuli ほか |
14 Oct 2025 | Evening | 17:00 | 00:00 JST(15日) | Shiori Kuwahara(日本) ほか |
15 Oct 2025 | Morning | 10:00 | 17:00 JST | Li Xiaoxuan / Tianyao Lyu ほか |
15 Oct 2025 | Evening | 17:00 | 00:00 JST(16日) | Vincent Ong / Piotr Pawlak / Yehuda Prokopowicz / Miyu Shindo(日本) ほか |
16 Oct 2025 | Morning | 10:00 | 17:00 JST | Tomoharu Ushida(日本) / Zitong Wang / Wu Yifan ほか |
16 Oct 2025 | Evening | 17:00 | 00:00 JST(17日) | William Yang / Piotr Alexewicz / Kevin Chen / Eric Lu ほか |
演奏者一覧と国の分布
第3次予選進出者は20名。国籍は中国、ポーランド、米国、カナダ、韓国、日本、ジョージアなど多彩です。日本からは桑原志織、進藤実優、牛田智大の3名が出場しています。
目立つピアニストのプロフィール
- 桑原志織(29):東京藝術大学大学院修了。緻密な構成と感情表現のバランスで注目。
- 進藤実優(23):若手ながら国際舞台での経験豊富。繊細かつ深い音色が魅力。
- 牛田智大(25):デビュー以来「日本のショパン弾き」として知られる実力派。情緒豊かで知的なアプローチが特徴。
ライブ配信の視聴情報
YouTubeライブ配信のスケジュール
フレデリック・ショパン研究所の公式YouTubeチャンネルで全セッションが無料ライブ配信されます。配信リンクは大会公式サイトおよびSNSで毎日告知されています。
日本時間での視聴方法
- 朝セッション:現地10:00 → 日本時間17:00(同日)
- 夕セッション:現地17:00 → 日本時間0:00(翌日)
- 深夜帯の配信は録画アーカイブでの視聴も可能です。
SNSでのリアルタイムフォロワーとの交流
X(旧Twitter)やYouTubeチャットを利用すれば、リアルタイムで世界中のリスナーと感想を共有できます。特に#ChopinCompetition #ショパンコンクール のハッシュタグで盛り上がりをチェックしましょう。
観戦ガイドと楽しみ方
コンクールを楽しむためのポイント
- 演奏曲目を事前にチェックして、各ピアニストの選曲の意図を想像してみる。
- マズルカやソナタなど、ショパンらしい詩的表現を意識して聴く。
- 審査員の講評や過去の受賞演奏と比較して理解を深める。
おすすめの視聴プラットフォームとアプリ
公式YouTubeのほか、Medici.tvやMezzoなどで再配信される場合もあります。スマートフォンではYouTubeアプリ、PCではブラウザ視聴がおすすめです。
ファイナルへの期待と見どころ
第3次予選を経てファイナルではピアノ協奏曲(第1番または第2番)が披露されます。ここでの演奏が最終順位を大きく左右するため、3次での表現力が重要なカギとなります。
まとめと今後の動向
コンクールの社会的意義
ショパンコンクールは若手ピアニストの登竜門であり、音楽文化の継承と進化を促す舞台です。3次予選はその真価が問われるステージとして、世界中の注目を集めています。
次回以降の展望と期待
今大会の演奏はすべてアーカイブ化され、次世代の学びにも貴重な資料となります。日本勢の健闘とともに、世界のショパン演奏の潮流を感じ取れる機会です。